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忍流
ブランド名 ソフトハウスキャラ ジャンル 忍者の里経営SLG
発売日 2009.12.18 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(155x224x35mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 2.00GB(DVD-ROM)
原画 佐々木珠流
紅村かる、アラタ、ゆうぎ、明音
シナリオ 内藤騎之介
音楽 37曲、Angel Note
あきづきかおる
あり(1曲、OP&ED)、ひうらまさこ
音声 あり、青山ゆかり、一条光、こんつ、羽高なる、松永雪希、真中海、春日アン、星咲イリア、
原田友貴、あおいひかる、海原エレナ、立花十四朗、大波こなみ、渋谷ひめ藤森ゆき奈
雪都さお梨、藤邑鈴香、関幸司、植木亨、本多啓吾、星野カズマ、山本パンダ
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所 CG枚数 442枚
おまけ 画像鑑賞、場面回想鑑賞、おまけ話鑑賞、音楽鑑賞、クイズ
対象属性 くノ一、黒髪、ボブカット、獣耳、尻尾、ストレートロング、スパッツ、ツインテール、
オーバーニーソックス
1プレイ時間 10〜50時間 お奨め度 7

レビュー
概要
主人公は忍衆『水玄衆』の頭の1人。忍びとしての能力はさっぱりだが、里の
経営と女性を籠絡することに秀でており、それを買われて里をまかされていた。
主人公は、戦乱のない平和な世の中を作るため、弱体化した水玄衆を立て直し、
水玄衆を支持する大名に天下を獲らせるための行動を開始する……という、
忍者の里経営SLG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

水蓮(すいれん)。(CV:青山ゆかり)
水玄衆の頭、四鬼の一人、戦鬼。戦闘力が非常に高く、水玄衆最強を誇る。
気が強くてすぐに手が出る直情娘。

ホタル。(CV:羽高なる)
多木衆の忍者。主人公に捕まり、籠絡されて、忠実な部下となる。能力は
高く、忠実に任務をこなす。

桜姫(さくらひめ)。(CV:春日アン)
滅ぼされた久留滝家の当主。家の再興を目指し、水玄衆の助力をあおぐ。
見かけは小さいが、しっかりもので、商売の才能がある。

高崎三鷹(たかさきみたか)。(CV:星咲イリア)
桜姫の従者。生真面目で堅物だが、非常に有能で文武両道な女性。
桜姫の教育も担当している。

雪花(せっか)。(CV:松永雪希)
風花党の上忍。水玄衆を吸収しようと目論むが、主人公に捕まり、逆に吸収
される。明るく元気で好奇心旺盛。マトモに仕事をしないが、人を使う術に
長けている。

祭花(まつりか)。(CV:真中海)
風花党の党首。雪花とは姉妹。おっとりのんびりした雰囲気だが、その知謀は
高く、有能な忍者。

シルヴィア。(CV:海原エレナ)
隣の大陸にあるシステン王国の姫。軍を率いて進行してくる。
気が強くプライドが高いが、真面目で勉強家。

絵の方は柔らかいタッチの可愛らしい絵柄。
CGは明るめの色使いで丁寧に処理されていると思います。
立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。立ち絵で進行するシーンは
そんなに多くありませんが。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。みんな様々な設定を持っており、作中で
活かされています。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。
任命することで生まれる中忍や名前のないようなキャラにも音声が用意されて
おり、むしろそういうキャラの演技が楽しいです。

音楽は和のテイストたっぷりの勇壮な曲が多め。とても雰囲気が出ていていい
ですね。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はアップテンポでビートの効いたハードな歌。なかなか格好いい歌ですが、
ややボーカルにパンチが足りない気がします。もうちょっとパワーのある歌声
なら、もっとハマったんじゃないかなーと思います。
絵の方は、キャラクター紹介がメイン。演出は凝っていますが、まあ普通。

エンディングも歌ありですが、オープニングと同じものです。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。ただし、マウスカーソルが
ウインドウ内に入っている必要があります。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作はやや遅めです。

セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードは指令画面でのみ可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、ターン数、所持金、忍数、卵数、受注任務数、
実行任務数、施設の数、水玄衆の勢力、大名の数、忍衆の数、保存回数が保存
されます。
数としては、そんなにあちこちにセーブする必要があるとも思えないので、
これだけあればなんとかなるでしょう。

システムは任務選択型の忍者育成シミュレーション。
里にいる中忍に任務を与え、情報やお金を集めて、話を進めていきます。
調査任務をこなすことで情報を手に入れることが出来、その情報から新たな
任務が出てきたり、イベントが発生します。
また、忍びの卵を探しだし、中忍に任命することで、中忍を増やすことが
可能です。卵はすぐに中忍にせず、訓練することが可能で、それによって
中忍にしたときの能力が高くなります。
また、忍びの里には施設を建築することが可能で、施設によって様々な効果を
持っています。ただし、他の忍衆や大名に攻撃されることもあるので注意。
各大名は支持する忍衆がおり、大名に出向したり戦に協力したりすることに
よって、支持をあげることが可能です。
最終的に、水玄衆を支持する大名が全国統一すれば終わりです。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「影虎(かげとら)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が戦乱のない世の中を作るため、弱体化した水玄衆を立て直し
はじめるところから始まります。大名をサポートしたり、他の忍衆を壊滅させ
たりしながら、支持大名の全国統一を助ける……という感じ。

作品は、終始コミカルな雰囲気で進みます。陵辱っぽいシーンなんかもあり
ますが、そんなにドロドロしていないので、苦手な人でも大丈夫かと。
最初は無理矢理でも、すぐにコミカルな雰囲気になりますし。

エンディングは大名による統一と忍衆の統一の2つですが、各キャラのイベ
ントの進行によって、ヒロイン個別のエピローグを見ることが出来ます。
基本的にはご都合主義で力業なものですが。

プレイしていて気になったのは、主人公がもてすぎなこと。
忍者としては二流以下で、見た目もぱっとしないのに、なんであんなにもてて
いるんでしょうか……。籠絡するにしても、とてもあれで従順になるとは思え
なくて、どうにも説得力に欠ける感がありました。

H度は並。各ヒロインとも複数回用意されていますが、尺は短め。ものによっては
数行で終わります。描写は基本的に軽め。一部のシーンだけは、やたら丁寧ですが。
内容は、主人公が女性を籠絡するシーンが多め。一度籠絡した後は、ひたすら
いちゃいちゃするだけですが。

テキストはちらほら誤字は見受けられますが、それほど気にはならないかと。
テンポが良く、読みやすいテキストだと思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は無制限。支持大名が国を統一するか、他の忍衆を全て滅ぼす
までです。

ワンプレイは10〜50時間。めちゃめちゃ幅がありますが、やろうと思うと
いくらでも続けられるので。
さらに、コンプリートしようと思うと、何周もクリアする必要があり、全ての
イベントを集めようと思うと、かなり時間がかかります。

難易度はやや高め。支持大名が国を統一すれば終わりですが、主人公達はあく
までサポートするだけで、直接手は出せません。そのため、大名が真面目に
領土拡大してくれないと、いつまで経ってもクリアできません。
さらに、マメに支援していないと、いつの間にか水玄衆の支持をやめていたり
するので注意が必要です。
そして、何かアクションをしたくても、必要な情報がないと任務が発生せず、
なかなか思った通りに進められません。
さらに、訓練や任務に大量のお金が必要なのですが、お金を増やすのは大変で、
お金がなくなるとゲームオーバーになるため、かなりシビアです。
1度クリアすると、次の周回に中忍を引き継ぐことが出来、周回を重ねる毎に
引き継げる数が増えていきます。
総評
お奨め度ですが、ゲーム性の高いやり込める作品が好きな人にお奨め。
自分たちは直接手を下さず、あくまでサポートするだけで国を統一していくと
いうのはなかなか面白く、思い通りに行かないのも味があっていいと思います。
中忍をどう育てるか、どんな任務を与えるか、どの大名に取り入るか、どんな
施設を建設するかなど、非常に自由度が高く、いろんなプレイスタイルで楽しむ
ことが出来ます。

ただ、非常に情報量が多くて取っつきにくく、最初は何をやったらいいのか
わからない状態です。さらに、情報がないと任務が発生せず、どの情報が手に
入るかはランダム要素もあるため、なかなか思ったように進めることが出来
ません。
その情報ですが、どの国にどの大名がいて、どの忍衆を支持していて、
どの大名がどんな行動をして、各中忍はどんな任務を実行していて、それぞれ
結果がどうかなど、ものすごい情報量があります。
ただ、クリアに必要な情報は少ないため、コツさえつかめばそんなに悩む事は
ないでしょう。……それだけ無駄な情報が多い、とも言えますが。

非常に幅が広く、イベントも豊富で、何度も繰り返してプレイできる、
ボリュームもある作品で、たっぷり楽しめるかと思います。
ただ、情報量が多いためにわかりづらく取っつきづらく、最初は何をやれば
いいのかわからないと思うので、そういうゲームが苦手な人はご注意を。
逆に、ゲーム性の高い作品が好きな人は是非どうぞ。

最後に。犬や猫に壊滅させられた忍衆や、任命された中忍や、出向してきた
大名は、いったいどんな気分なんでしょうね……(笑)
# 忍犬や忍猫が、普通に中忍として任務をこなしてますからね(^^;


以下、攻略法というか、私のプレイのポイントを。

この作品、訓練するにも任務をこなすにも、お金が必要になります。
訓練は、全てのメニューを選択すると、1500を越えます。つまり、1ターンで
1500以上のお金を稼がないと赤字になります。
お金を稼ぐには任務をこなせばいいのですが、任務を発生させるためには
情報が必要で、都合良くお金に絡む情報があるとは限りません。
なので、確実にお金が入る方法として、施設の『店舗』を作って、そこで
中忍を働かせることによって、お金を稼ぎます。
任務に成功すれば4ターンで800手に入るので、店舗を8つ作ってそこに中忍を
常駐させれば、訓練費用は稼げます。(中忍がスキル『絶』を持っていれば、
任務達成が1ターン早くなるので、店舗6つで事足ります)
他に、任務でもお金が必要になるので、店舗を最大数の10個作っておけば、
とりあえず資金は何とかなると思います。
ただ、店舗を作るのに1400必要ですし、店舗の数だけ中忍が必要なわけで、
なかなかそこまで揃えるのが大変ですが。
さらに、中忍を増やすためには、卵を探さなければならず、それにもお金が
かかるというスパイラル。
なので、イベントで手に入る中忍(上忍)を活用します。

まず、多木衆を壊滅させてホタルと中忍2人を手に入れ、次いで風花衆を吸収
して雪花と祭花と中忍2人を手に入れます。ここまでくれば、ある程度中忍が
揃ってくるため、任務をこなす余裕が出てくると思います。
あとは、店舗を作ってお金を稼ぎつつ、卵を探して中忍を増やせばいいかと。
ちなみに、中忍のスキルは、何はなくとも『絶』を最優先に。これがあると
ないとでは、任務をこなす数が全然変わってきますので。

あと、引き継ぐ中忍は、最初にいる3人と、イベントで手に入るキャラ以外を
選んでおく方がいいかと。
最初にいる3人を選ぶと、スキルなどは引き継がれますが、人数は3人のままで、
イベントで手に入るキャラも同じで、スキル等は引き継がれますが仲間になる
タイミングは変わらないため、最初がキツいです。
上記以外のキャラを選んでおけば、最初の3人+引き継いだキャラが最初から
いるため、序盤の任務遂行が非常に楽になります。
# もっとも、最終的に任務の数より中忍の数が多くなったりもしますが(^^;

とにかく、店舗でお金を稼ぎつつ、お金を貰える任務を優先して、大名からの
金品奪取なども絡めつつ、進めていけばいいと思います。

最初何をすればいいのか全くわからない突き放しっぷりは、とてもソフトハウス
キャラさんらしいと思いました(笑)



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